平成17年度 特活だより

第49号

責任者:加藤 友司

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◎ 伝え合う力を育てよう

名古屋市教育委員会指導室 指導主事 藤本 靖典

  • 平成16年10月、文部科学省は、児童生徒の問題行動対策重点プログラムを発表した。その「命を大切にする教育の充実」の中で、①かけがえのない命を大切にする心を育み、②伝え合う力を高め、望ましい人間関係をつくる力を身につけ、③生きることの素晴らしさを体験活動を通じて実感できるようにすることが必要と述べている。
  • ②の「伝え合う力」とは「自分の気持ちや考えを適切に相手に伝え、生活上の問題を言葉で解決する力」のこと。
  • 児童生徒を取り巻く問題の多くは、人とのかかわりの中で起こっている。伝え合う力を育てるために、思い切り自己主張をする体験や相手の意見に耳を傾ける体験を積み重ねることが必要。だからこそ、特別活動の担う役割は大きい。

◎ 子どもの笑顔が見たいから

名古屋市学校教育研究会 特別活動研究部会長 梶田 武

  • 子どもたちは、だれもがかけがえのない存在であり、だれ一人同じ考え、同じ行動をするものではない。だからこそ、特別活動が求める「望ましい集団活動」を通して個の伸長が図られ、実践する生きる力が育まれるものだ。
  • 名古屋市特別活動研究会では、「社会性を培う特別活動」を掲げて心豊かな人間性の育成に努めている。
  • 教師が研鑽に励む意義は、子どもたちの真の笑顔が見たいからであり、共に歩む喜びでもある。

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平成17年度の名古屋市特別活動研究会

豊かな人間性を育てる特別活動
-子どもが変わる! 元気に・優しく・前向きに!-

  • 友達と力を合わせて取り組むことで、活動意欲が高まり『元気』になる。
  • 友達の気持ちや立場を考えて活動することで、思いやりの心が育ち『優しく』なる。
  • よりよい学級を目指して話し合うことで、課題意識が高まり『前向きに』なる。

人は、人とかかわり合いながら生きている。その中で様々なことを学び、身に付けた力を発揮して自己実現していく。その基礎となる社会性を培う大切な場面、それが特別活動であり、その根底となるのが魅力ある集団活動である。

成果と課題を明らかにし、一人でも多くの子どもが「元気に・優しく・前向きに」変わることを期待できるような実のある実践研究を進めていきたい。

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特集 座談会「特活における“社会性”とは」(7月23日 本城中学校)

  • 特別活動実践研究会の開発部と実践者が、実践を進める上でのポイントについて話し合った。
  • 「特活における社会性をどうとらえていくといいのか?」
  • 「社会性を高める実践では、何が大切か?」

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特別活動情報

  • 学習会「ビデオで学ぶ~これぞ学級活動~」(6月24日 於:千早小学校)
  • 第40回小学校学校行事研究全国大会(8月4・5日 於:大阪市)
  • 学級活動実技研修会(8月5日 於:名古屋市女性会館)

第50号

責任者:加藤 友司

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◎ 特別活動における教師の役割

名古屋市教育センター指導主事 中島 正明

  • これまで、教師はすべてがうまくいくように仕組み、だれもが失敗や挫折をせずに、みんなが成就感を味わうことができるよう全力を尽くしてきた。
  • これからの特別活動は、これまでの教師の役割に加え、より一層のきめ細やかな指導力、幅広い対応力が強く求められている。

◎ 積み重ね

名古屋市特別活動研究会委員長 加藤 友司

  • 今年度、様々な活動を行い、特別活動の大切さやすばらしさを広める活動を積み重ねた結果、特別活動のすそ野が広がってきたことを実感している。
  • 「特活だより」は50号になった。一号一号の積み重ねが本市の特別活動の歴史である。さらに号数を積み重ねていくことを確信している。

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特別寄稿 「今、特別活動の出番」

名古屋市教育センター所長 坂野 重法

  • 現在、人間関係が一層希薄になり、社会と積極的な関わりを避ける若者が増えている。こうした諸問題を解決するために、今、特別活動の出番なのである。パーソナルな時代だからこそ集団活動が求められる。
  • 他の教育活動で育成したコミュニケーション能力を実践的な能力として高め、子どもたちの社会的な自立に役立てることが、特別活動の役割であると考える。
  • どの学級でも手軽に特別活動に取り組むことができるようなカリキュラム編成とその普及活動が研究会の使命だと考える。コミュニケーション能力の高い「特活人」の育成が研究会に期待されている。

P3

名古屋市特別活動研究協議会(1月27日)報告

小学校部会<実践発表>

① 「仲間意識を高める学級活動をしよう」

理想の学級の姿を「未来実現絵日記」で表現することによって、「仲良くしよう」「協力しよう」という目標を明確にすることができた。さらに、目標を達成するための集会を計画、実行することで、仲間意識を高めることができた。

② 「係活動を楽しいと感じ、活動意欲を高める学級活動をしよう」

多くの活動を体験したり、有用感を味わったりすることによって、係活動の楽しさを感じさせることができた。さらに、互いの頑張りを認め合ったり、アドバイスをし合ったりすることで次への活動意欲を高めることができた。

中学校部会<実践発表>

① 「自分自身を振り返り、友達のよいところを見つけよう」

行事に向けて取り組む際、互いを批判するのではなく、自分自身を振り返り、協力しようとする気持ちを育てる実践を「応援合戦」と「音楽会」の取り組みを通して行った。

② 「ボランティア活動に積極的に参加しよう」

生徒会執行部が中心となって考えた企画に、ただ参加するのではなく、自分で考えて判断し、積極的に参加する生徒を育てる実践を行った。

<指導・助言>

  • 特別活動は、心を育てる大切な領域である。しかし、評価があいまいにされていたのも事実である。そこでこれまでの成果を踏まえ、指導と評価の一体化をさらに進め、より具体的な成果をあげてほしい。
  • 特別活動の目標に掲げる「望ましい集団活動」とは、子どもにとって「魅力のある集団活動」である。活動を通して、子どもたちに自主的・実践的な態度が育つように、実践を進めてほしい。

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社会性を客観的にとらえる

  • 「社会性尺度の開発」「社会性尺度の利用」
  • 6年生の社会性を調査する質問項目の紹介

P7

個人研究の紹介

  • 「モヤッと」するのもいいよ
    ~一人一人の考えを認め合う話合い活動の工夫~
  • 協力するのって大切なんだね!
    ~集団活動が苦手な児童への指導の工夫~

P8

特別活動情報

  • 「ビデオを見て学級活動を学ぼう」(9月30日 於:千早小学校)
  • 秋の研修会「模擬学級会」(10月26日 於:名古屋市教育館)
  • 教育研究員研究発表会(2月17日 於:教育センター)
    • ① 目標の達成に向けて活動する児童の育成
    • ② 実践活動への意欲を高める学級活動

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