平成9年度 市特活だより

第33号

責任者:白石 悟

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◎ やりとり

名古屋市教育委員会指導室指導主事 天野 眞材

  • これからの学校教育では、子どもたちの「生きる力」を育てることが期待されている。子どもたちの、創造性を開発したり、豊かな心を育てたりすることをさらに充実させていくことが大切である。
  • 教師が温かく見守る中で、子どもたちは「できた!」「よかった!」といった成就感を味わい、笑顔を見せることができる。学校教育では、先生と子ども、子どもと子ども、さらには先生と先生の“やりとり”がすべての基本となっている。

◎ 仲間とともに

名古屋市学校教育研究会特別活動研究部会長 箕浦 国夫

  • 「生きる力」を育てることは、21世紀を担う人づくりを目指す新しい教育のねらいであり、私たち教育に携わる者に課せられた使命である。
  • 子どもをしっかりと見据えた実践を積み上げると同時に、先輩や仲間との話合いに積極的に参加し、「特活」を通しての人間形成についての知識を深め、「特活」への情熱を高めていくことで、実践研究はまとまっていくものである。
  • 「生きる力」とは何か、どう育てていくか、指導のポイントはどこかなどについて、みんなの創意や工夫と知恵を出し合い、仲間とともに実践研究を積み上げていくことを期待する。

P2,P3

生きる力を育てる特別活動の指導の工夫

○ 生きる力の育成につながる実践例

~“体験の重視”と“願いの重視”の点から工夫した特別活動~

“体験の重視”で

① 世界のあいさつを体験!

  • 世界のあいさつを実際に体験し、あいさつがどこの国でも人と人の心をつなぐ大切な役割をしていることに気付くようにする。

② 職場訪問の見直し

  • 仕事内容を調べる活動に留まらず、働く意義についても考える活動にする。
  • 身近な地域の企業を訪問し、地域に密着した活動にして関心を高める。

“願いの重視”で

① 子どもにとって魅力的な係活動

  • 児童の発想を引き出し、個性的な係を認める。
  • 係の人数制限をなくし、所属希望をすべて認める。
  • 活動意欲の変化に応じ、学期途中の再編制や複数の係への所属を認める。

② 「言い出しっぺ」が動く児童会

  • 議題ポスト等で提案、計画委員会で検討、最後に代表委員会で検討・実行というこれまでの手続きにこだわらず、「○○したい!」という「言い出しっぺの子どもたち」が実行委員となり、児童会活動に主体的に取り組むようにする。

P4

研究会の動向

  • 研究主題
    豊かな人間性を育てる特別活動
    -生きる力をはぐくむ活動の在り方を求めて-
研究部学級活動第1(小) 一人一人が進んで参加し、みんなと協力して楽しく活動できる展開の在り方を工夫していきたい。
学級活動第2(小) 人間関係を円滑にする力、自分の気持ちを表現する力、友達の気持ちを理解する力に焦点を当て、子どもたちが望ましい人間関係を構築する力を身に付けるための支援の在り方を追求したい。
学級活動(中) 生き方指導や級友との協力の場面において、自分自身で考え、決定し、責任を持つ効果的な指導の在り方を追求していきたい。
児童会活動 児童が自分らしさを発揮したり、互いのよさに気付いたりできること、そして、一人一人の発想や創意工夫を認め合う望ましい集団を育てることを目指した支援の在り方を明らかにしていきたい。
生徒会活動 願いの実現に向けて努力する生徒会役員に焦点を当て、活動の中で生じる困難を乗り越えられるような支援の在り方を追求していきたい。
クラブ活動 異学年とのかかわりの在り方や活動時間の工夫等を追求するとともに、地域社会との関連についても探っていきたい。
学校行事 子どもたちの希望や考えを生かした学校行事とするために、どのような活動過程を組むことが求められるのかを追求していきたい。
調査研修部 豊かな体験の場や活動の在り方、特別活動を主体とした他教科や領域との連携の在り方について追及し、どのように生きる力をはぐくむことができるかを明らかにしていきたい。

P5

個人研究紹介

  • 自己を見つめ、友達関係を築く学級活動
    -「もう一人の自分からの言葉」を考える活動を通して-
  • 違いを認め共に成長しようとする学級活動
    -「比較」「分析」「関連」を意識する活動を通して-

P6

第41回全国特別活動研究協議大会(東京大会8/1,2)に参加して

第34号

責任者:白石 悟

P1

◎ 人的ネットワークづくりを

名古屋市教育センター指導主事 今川 雄二

  • 総合的な学習の時間を効果的に活用していくためには、学校と家庭・地域社会とが十分に連携を図り、開かれた学校づくりを推進していかなければならない。
  • 各学校は、学校行事を中心とした活動の見直し、指導計画と活動に必要な時間数の確認をした上で、子どもたちが自主的に考え、積極的に活動できる課題や課題解決に必要な環境を整えていく必要がある。
  • 教師一人一人が子どもたちの活動に生かすことのできる人的ネットワークを構築し、各分野の専門家をゲストティーチャーとして迎えることで、子どもも教師も共に楽しく学習することができるのではないか。

◎ 子どもの力を信じる

名古屋市特別活動研究会委員長 白石 悟

  • 本年度から特別活動研究会では、「生きる力」をはぐくむ指導の在り方を求め、実践研究に取り組んでいる。
  • 「生きる力」をはぐくむための指導に当たっては、失敗をおそれず、子どもの力を信じて、可能な限り子どもに任せることが重要である。「失敗は成功のもと」という発想のもと、広く、温かい気持ちで子どもの活動を見守ることが必要である。

P2,P3

だれにでもできる学級活動

学級集会活動『めあてにあった楽しさを!』

  • 授業として集団で活動するからには、めあてにあった楽しさを追求することが大切。
  • 子どもたちが、得意なことで活躍できるような内容やルールの工夫が必要。
  • 学級の全員が計画・準備・運営に携わることで、みんなの力で集会を実現できたということを実感させる。
  • 集会のよかったことや改善するとよい点等をしっかりと振り返り、次の集会に生かしていけるようにする。

話合い活動『「難しい」から「楽しい」へ』

  • 議題の共同化(話題や原案の提示・印刷等)や学級活動ノートの活用により、一部の児童だけでなく、学級のみんなが積極的に発言できるようにする。
  • 話し合うことを焦点化したり、「出し合う」「比べ合う」「まとめる」といった話合いの進め方の基本の型を決めておいたりすることで、より深まりのある話合いをさせる。
  • 小集団で話し合う時間を確保し、だれもが意見を述べやすくする。
  • 何でも自由に話し合えるような雰囲気づくりを心がけることで、児童に「話合い活動は楽しい!」ということを実感させる。

係活動『係活動って楽しいね!』

  • より楽しく仲のよい学級にするために必要な係活動の内容を、学級のみんなで考えてまとめる。まとめられた活動内容から所属したい係を児童一人一人が選ぶようにする。その際、人数制限はせず、多すぎたら役割分担をしたり分かれたりする。
  • 学級に必要だと考えられる係を教師自身が作って活動する。係の仕事が軌道に乗ったら、子どもたちに活動を委ねる。
  • 学級活動や創意活動、給食の時間等を活用し、係の仲間と相談したり活動したりする時間を確保する。

中学校学級活動『進路指導で心がけたいこと』

  • 一生を貫いて大切にする“夢“をもてる生徒を育てるためには、“夢“を現在の延長線上にあるととらえ、今置かれている状況の中で、何を大切にして生きていくのかを考えるようにする指導が大切である。
  • 生徒一人一人が広い視野に立ち、自分の生き方を決定するうえで必要な情報を主体的に選択できる力を高める指導が必要である。
  • 体験学習を通して自分の生き方を振り返り、一人一人の生き方を級友みんなで認め励まし合うことで、学級内の温かい人間関係を築き、のびのびと自由に意見が言える学級の雰囲気を育てる。

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研究会の動向

  • 研究主題
    豊かな人間性を育てる特別活動

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個人研究紹介

  • 自分らしさを発揮できる児童を育てる学級活動
    -「見つめる」「生かす」「振り返る」活動で生まれた自信を教科でも生かし-
  • 自分らしい生き方を考えることができる生徒の育成
    -「自分の生かし方」を探る調査活動を通して-

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特活情報

  • 「海外研修を終えて~座談会~」
    ハンガリーとアメリカの教育事情

「こちら特活デスク」
入門期における話し合い活動の一工夫

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平成10年度 市特活だより(第35号)

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