平成4年度 市特活だより

第23号

責任者:熊田 高廣

P1

◎ 特別活動の特質と評価の在り方

名古屋市教育委員会指導室指導主事 一柳 岩宏

  • 昨年度指導要領が改訂されたことにともない評価の見直しが必要となっている。
  • 特別活動は「望ましい集団活動」を基盤にした教育活動であるから、指導や評価は集団と個のかかわりをみていくことが大切となる。
  • 「なすことによって学ぶ」という「実践的な活動」を目指した教育活動でもあることから、活動や行動、態度の面から変容をとらえることが大切である。
  • 「自主的な活動」を助長する教育活動でもあることから、いかにして活動の意欲を高め、自主的な活動を展開させるかが大切になる。

◎ 「共に学び・共に育つ」教育の実践

名古屋市学校教育研究会特別活動研究部会長 山田 榮治

  • 「教える教育から育てる教育へ」
    今までの知識の伝達に偏りがちで画一的であった教育から、生涯学習の基礎を培うものとして、自ら学ぶ意欲と社会の変化に対応できる能力の育成を重視している。
    そのためには、子どもの発達段階に応じて必要な知識や態度を身に付けさせることを通して、思考力・判断力・表現力などの能力の育成を学校教育の基本に据えることが大切である。
  • 「より魅力ある開かれた学校づくりを」
    教育の本質の一つは「認め・励まし・高め合う」ことであり、生命・生きることの大切さを教えることである。 私たち教師は「温かみある優しさと厳しさ」をもって、子どもや親・地域社会から尊敬され信頼されるように心がけ、創意工夫をこらした魅力ある開かれた学校づくりを目指すべきである。

P2

4年度 市特活研究会の取り組み
「豊かな人間性を育てる特別活動」

学級会活動小学校第一部会 「よりよい学級生活をみんなでつくり上げる学級活動」をテーマに、市の教育課程に示された題材名や展開例を参考に、自発的・自治的な活動を促す教師の助言や援助の在り方、活動の展開方法、評価の仕方について研究を進めていく。
第二部会 「日常の生活や学習への適応及び健康や安全に関すること」では、教師の意図的、計画的な指導により解決される。そこで、市の教育課程に示された題材名や展開例を参考にして指導案を作成するとともに、実践化を促すための効果的な指導法について実践研究を進めていく。
中学校 「人間としての生き方に関する指導の在り方」について実践研究を進める。
(1)人間としての生き方に関する指導の題材配列
(2)活動の開始、展開、まとめの指導過程に基づく指導案
(3)事前の指導と準備、事後の指導の工夫など
児童会活動 「全校児童の意欲を高める代表委員会の組織づくりと話合い活動」「全校児童との連携を図る委員会活動」「全校児童の交流を深める児童会集会活動」に焦点をあて、効果的な指導の在り方についての研究を進める。
生徒会活動 「活動意欲を高める生徒会活動」をテーマに、生徒議会での活動計画立案の話合いや生徒集会での運営方法検討の話合いの在り方について実践研究を進める。
クラブ活動 かかわりが希薄になりがちであるクラブ担当者と学級担任とどのように連絡を密に取り合っていくか、学級担任から得た情報を一人ひとりの指導に生かす工夫の研究を進める。
学校行事 儀式的、学芸的、健康安全・体育的、遠足・集団宿泊的、勤労生産・奉仕的行事について、体験的な活動をどのように取り入れるとよいかを指導案作成→実践→反省という形式で研究を進めていく。

P3

第36回全国特別活動研究協議大会・東京大会
「豊かな心をもって、主体的に生きる力を育てる特別活動」の報告

P4

特集「新しい特別活動の目指すもの」

  • 見通しをもった創意工夫ある学級活動に

P5

個人研究の紹介

  • 児童会活動とクラブ活動

P6

研究実践校紹介

  • 相手を思いやる児童の育成
  • 「ひろい心」をもつ児童の育成

P7

個人研究紹介

P8

会員紹介

第24号

責任者:熊田 高廣

P1

◎ 今問われる集団の中で生きる個とは

名古屋市教育センター指導主事 山田 宏

  • 新学習指導要領では、集団を基準として進めてきた教育の中に「個性重視の原則」を盛り込んだことが特徴である。
  • 特別活動における新しい学力観とは「活動しようとする意欲」「活動の仕方」「活動して得られたもの」を学力とするという点である。
  • 集団の中で個を生かす観点には、集団活動に取り組ませる中で、自己理解を促すことが大切である。

◎ 「なすことによって学ぶ」を考える

名古屋市特別活動研究会委員長 熊田 高廣

  • 「なすことによって学ぶ」主体は子供たちである。
  • 望ましい集団活動を目指す場合、「子供たちの興味・関心」を中心にすることが今まで以上に必要となってきた。
  • 子供たちは今ここまでできる、集団としてはこの段階まできているというように、子供のよさに視点を置いた実態の捉え方が必要である。
  • 新しい学力観に立ち、助言・支援を考える必要もある。

P2

提言 学校週五日制で特別活動が果たす役割

P3

名古屋市教育会後援・特別活動研究協議会の報告
「豊かな人間性を育てる特別活動」

  • 学級生活向上への意欲を高める係活動
  • 個の活動意欲を高める係活動
  • 一人一人のやる気を育てる学級活動

P4

特集 学級活動における評価の在り方
新しい学力観にたつ評価について

P5

評価計画について 集団の評価について

P6

個人研究紹介

P7

研究員・国内留学を終えて

教育派遣員・学校訪問記

P8

会員紹介

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