平成2年度 市特活だより

第19号

責任者:峯田 幸夫

P1

◎ 指導に創意・工夫を!

名古屋市教育委員会指導室指導主事 沼田 稔

  • 児童・生徒が生きていくこれからの社会は、科学技術の進展、価値観の多様化、国際化などの傾向がなお、一層高まると言われている。
  • 学級活動の指導では、より一層の内容の精選、指導の創意・工夫が必要となる。また、学校・学級の実態にあった指導が要求される。
  • 児童・生徒の自主・自立、集団生活への適応を育成するため、なお、一層、研究・実践が行われることを期待する。

◎ 続・学級活動の成果をあげるために

名古屋市学校教育研究会特別活動研究部会長 若松 義明

  • 2学期を迎えるにあたり、今までの実践を振り返り、改めて、指導計画と教師の適切な指導の在り方を見直すことが大切である。
  • 年間指導計画の作成については、「①全教師で作成し、共通理解を深めることができたか。②子供の発達段階や生活の実態を踏まえた指導計画になっているか。③時間配分は適切であるか。」を見直す。
  • 実施に当たっては、「①教師が指導しなくてもできる議題しかとりあげないということはなかったか。②創意・工夫を生かした適切な指導が展開されたか。」を見直す。

P2

平成元年度 市特活研究会の取り組み
研究主題「豊かな人間性を育てる特別活動」

学級会活動小学校第一部会 学級や学校の生活の充実と向上に関する題材に焦点を当て、生活上の諸問題の解決、学級内の仕事の分担処理をする活動について実践研究を行う。
「学級の問題をみんなで解決する学級活動」というテーマで、年間指導計画づくり、及び1時間の効果的な指導の在り方について研究を進める。
第二部会 児童の持つ不安や悩みの解消、望ましい人間関係の育成などに焦点を当てた研究を行う。できるだけ児童による自主的な話合いを取り入れ、解決する指導の在り方を探っていく。
「温かい人間関係を培う学級活動」というテーマで、児童の実態や発達段階を考慮し、適切な資料の活用や実践に結び付く効果的な指導を考える。
中学校 「問題解決の態度を育てる学級活動」をテーマにして、生活や学習の問題で悩み、学校生活を楽しく過ごせない生徒に、問題を解決する方法を考えさせ、自己実現に結びつけることができるような、適応指導と進路指導の実践研究を進める。
児童会活動 「みんなが生き生きと活動する児童会活動」をテーマに、低・高学年の心の触れ合いや低学年への思いやりの気持ちを高めることを手だてとした実践研究を進める。
生徒会活動 「活動意欲を高める生徒会活動」をテーマに、学級と議会との連携の在り方に焦点を当てた実践研究を進める。
クラブ活動 「児童の興味・関心を促し、進んで活動するクラブ活動」というテーマで、異学年集団の心の触れ合いを重視し、「自ら楽しさを求めて活動する」「互いの(変容・成果)を認め合う」ことを中心に研究を進める。
学校行事 「児童に参加の喜びを味わわせる学校行事」というテーマで、「どのような手だてを用いたらよいか」「どのような観点でとらえ、評価していくか」ということに絞って実践研究を進める。

P3

小学校学校行事研究全国大会・神奈川大会の報告
「豊かな心を育む学校行事の創造と展開」

P4,P5

座談会
「特活の今・そして夢」

P6

研究実践校紹介
情報社会に生きる人間性豊かな子供の育成

個人研究紹介
自ら進んで取り組む態度を育てる学級活動

P7

全国特別活動研究協議会・東京大会の報告
「新しい特別活動の実践」

P8

会員紹介

第20号

責任者:峯田 幸夫

P1

◎ 会報20号の発刊によせて

名古屋市教育センター指導主事 三輪 一彦

  • 創刊号の巻頭を飾る言葉の中で、「啐啄同時」を例にして教師の指導姿勢が説かれ、教師の「指導のし過ぎ」が戒められている。これらの姿勢は、特別活動が「自主的・実践的態度の育成」を主たるねらいとする限り、現在も将来も変わることはない。
  • 学級活動においては、自主的活動を体験させることを通してねらいに迫ることが重視されなければならない。そのため、教師には、指導者としてよりも、子供の活動を育てていく援助者としての姿勢が求められている。こうした意味から前述の提言を味わい直してみたい。

◎ 改訂の意義を考える

名古屋市特別活動研究会委員長 峯田 幸夫

  • 学級活動の新設は、単に、学級会と学級指導をミックスすればよいわけではない。学級活動の意義・利点を考え、今まで以上に指導法を考え、工夫しなければいけない。題材の取捨選択をし、児童生徒指導の充実、かかわりを考えた指導が必要になる。
  • 体験的な活動を重視することが大切。集団宿泊・奉仕及び勤労生産にかかわる体験的な活動が学校行事に明確に位置付けられた。修学旅行の在り方を考える必要がある。
  • 中学校の学級活動では、進路指導が明確に位置付けられた。生徒に将来の展望・夢を持たせるため、1年生からの計画・指導が必要となる。

P2

名古屋市教育会後援研究協議会の報告

小学校部会

<実践発表>

「好ましい人間関係を育てる学級活動」

友達と一緒に遊んだり、練習したりすることによって、知り合い、分かり合い、助け合う方法を定着させる「ふれあい活動」を学級活動の活動過程に位置付けた。その結果、あいさつをし合ったり、良い点を分かり合ったりして、仲良く生活できるようになった。

「児童会の一員としての自覚を高める代表委員会活動」

4年生以上の児童全員に代表委員会に参加させるグループ輪番制を導入し、「インタビュー活動」の指導と「伝言カード」を活用して実践を行った。その結果、実際に自分が代表委員として代表委員会に出席し、その役割を果たす活動を通して、児童会のために頑張ろうとする気持ちを高めることができた。

<指導・助言>

  • 「ふれあい活動」は、児童の発達段階をよく考えており、児童が楽しい活動をする課程で、知らず知らずのうちに友達ができるよい実践である。
  • 代表委員会に輪番で出席させることは、すべての児童に基礎・基本的内容を体験させることになり、先導的な試みで興味深い。指導に当たり、発想の転換も大切である。

中学校部会

<実践発表>

「進路選択力を育てる学級活動」

望ましい職業観に基づいて、将来の目標を立てさせることが必要であると考え、指導した。その結果、生徒は望ましい職業観をはっきり持ち、職業を通して何がしたいのかを述べることができるようになった。

<指導・助言>

  • 生徒に考える観点を与えて、職業への多様な考えを引き出している。転職や高校の中退が増加しており、進路指導の問題でもある。組織的、計画的な指導が大切である。

P3

研究実践校紹介

  • “八熊っ子”のふれあいの輪を広げよう
  • 課題を解決できる生徒の育成

P4

会報に思う

P5,P6,P7,P8

特集 市特活の歴史を振り返る

P9

個人研究紹介

  • 人間関係を深める縦割り全校集会
  • 実践意欲を高める学級活動

P10

研究員国内留学の報告

P11

教育研究派遣員・学校訪問

特別活動Q&A「進路指導のポイント」

P12

会員紹介

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