昭和63年度 市特活だより

第15号

責任者:小島文三

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◎ 教育課程編成と今後の課題

指導室 名古屋市教育委員会指導主事 沼田 稔

  • 教育課程に例示されている展開例と手引き書の内容との関連を再検討すること。
  • 文部省から「教育課程の基準」が告示され、現行の学級会活動及び学級指導を統合して「学級活動」の新設が提示される予定。

◎ 共感的な触れ合いによる特別活動

名古屋市学校教育研究会 特別活動研究部会長 尾崎 昭典

  • 信頼関係が前提になければ、教師の指導は子供の中に入り込めず、学級集団の前進も望めない。
  • 教師サイドの論理を固執することなく、子供サイドに立ち、何が子供との共感的な触れ合いの素材になるかを見続けていこうとする時、心の交流が生まれる。
  • 個々の子供の共感的な触れ合いを通した学級集団の共感的合意をつくり出すことで学級集団も前進する。

P2

昭和63年度市特活研究会の取り組み
研究主題「豊かな人間性を育てる特別活動」

部会小学校中学校
学級会活動 児童一人一人が学級生活の問題に気付き、自主的に発意して解決方法を考え、協力して実践できる指導の在り方について研究を深める。 形式的に流れがちな活動内容を振り返り、生徒が活動に魅力を覚え、楽しく参加できるような関係について、どんな指導が考えられるかを追求する。
児童会・生徒会活動 学校生活の向上を目指す代表委員会の指導の在り方、活動意欲を高める委員会活動のあり方、全校児童の触れ合いを深める児童集会の在り方を追求する。 活動内容・取り組みの工夫、組織・指導体制の検討などの研究課題を分担し、効果的な指導の在り方について実践研究を進めている。
学級指導 事前の調査活動の生かし方、資料の種類、指導過程の工夫、事後指導の工夫について研究を進める。 適応指導と進路指導の実践を中心に生徒が自分自身を向上させていこうとする指導の在り方を探る。
クラブ 活動方法や目標の持たせ方を工夫し、楽しく活動させるクラブ活動の指導を究明する。
学校行事 参加意欲を高める方法、行事を運営していく過程で、児童が関与する面を考慮していく効果的な指導の在り方を追求する。

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全小行研・京都大会に参加して
「児童の連帯感を深め、感動を高める学校行事」

記念講演「これからの学校行事における学校行事の課題」

  • 人と人との触れ合いから感動を得ることができるような学校行事が重要。
  • 触れ合いや自然体験の不足、温かい人間関係の希薄さにこたえる学校行事を。
  • 学校行事を家庭や地域活動と深い関連を持たせ、子供たちにどう取り組ませるかを考えた学校行事を。

P4

研究実践紹介

  • 仲よく助け合う子どもの育成
  • 児童に共通認識を図るパネルディスカッション

P5

個人研究紹介

  • 一人一人の考えを生かす学級集会活動の指導 -「活動内容別グループ」での実施計画作りを通して-
  • 深まりのある話合い活動の指導 -複数原案を活動過程に取り入れて-

P6

OB特集 先輩諸兄の温かき励まし

P7

委員長から熱っぽいメッセージ

愛教大附属小研究発表会を参観して

P8

会員紹介

第16号

責任者:小島文三

P1

◎ 「学級活動」の充実を願って

名古屋市教育センター指導主事 三輪 一彦

  • 学級会活動と学級指導が今改訂で統合された趣旨をよく理解する。
  • 関連・共通する部分を子供の発達段階に応じて弾力的に取り扱う。
  • 学級活動においても、内容の特質に応じて自発的・実践的な活動が展開されるよう配慮する。

◎ 豊かな心を育てる特別活動

名古屋市特別活動研究会副委員長 豊島 絋

  • 教師と子供が共に喜び合い、悲しみ合い、語り合っていきたい。子供の心の中に人の心のぬくもり、堪え忍ぶことを注ぎ込みたい。話合い活動、係活動、集会活動などが豊かな心を育てる水や肥料になっているか振り返ってみたい。

P2,P3

特集 一度、考えてみませんか!

学級会活動部会

<小学校>
議題の中に、金銭にかかわる問題、特定の子供を対象にした問題が含まれていることはないか。子供たちと共に、学級会を見直してみたい。

<中学校>
指導のない活動(生徒の勝手に任せたお遊び)であってはならない。一部の生徒の発言に左右されたり、安易な多数決に流されたりしていないか。

児童会活動部会

児童会役員選挙は、直接選挙か。代表委員会の議題はどのように決めているか。集会委員の子供たちの力で集会は行われているか。

生徒会活動部会

生徒総会は行われているか。生徒議会や委員会は定期的に行われているか。委員会活動は、学校や教師の下請的な活動になっていないか。

学級指導部会

<小学校>
学級指導は、随時行っているからとおろそかにしていないか。学級の実態に合った指導を行っているか。学級指導と道徳の特質を理解した上で指導しているか。

<中学校>
1・2 年生から生徒一人一人の希望を実現させていく指導を積み上げているか。生徒がもっている悩みや不安は、一人で悩まず、みんなで解決させることができているか。

クラブ活動部会

学期ごとの指導の段階が工夫されているか。上級生が下級生に教えたり、相談にのってあげたりする態度面の指導はなされているか。

学校行事部会

学校行事を精選するときに学習活動や学校生活への影響を検討しているか。見栄えや結果に関心が向き過ぎ、準備や練習が過剰になっていないか。共通理解は十分か。

P4

名古屋市教育会後援・名古屋市特別活動研究協議会の報告「豊かな人間性を育てる特別活動」

  • 提案の要旨
    • 心の交流ができる態度を育てる低学年の適応指導
      問題解決の段階では、相手の気持ちを考えた行動に気付かせる絵(行動図)を活用する。意欲化を図る段階では、望ましい行動の仕方の練習をさせる。
    • 実践意欲を高める学級集会活動の指導
      集会に対して似た考えを持った児童の小集団「アイデア別グループ」を編制し、実施計画を立てさせる。実施計画を全体の場で検討させ、実践意欲を高める。
    • 一人一人の参加意欲を高める生徒会活動
      学級・生徒議会・実行委員会の活動を結びつける実践で、学級で話合い、生徒議会で企画の検討、実行委員会で具体的な準備・運営する。
  • 指導助言
    • 特活は、児童生徒の自主性自発性を大切にして育てていくという精神を忘れないように取り組むことが大切である。
    • 現場の研究では、実践研究を重ね、研究に基づいた実践をどの学校でも活用できるように一般化していくことが大切である。

P5

海外研修報告

  • ハンガリー・イタリアの学校を訪問して
  • はるかなるユーゴスラビアを訪ねて

P6

個人研究紹介

  • 自他の安全を大切にする児童を育てる学級指導
  • 児童会活動への参加意欲を高める指導 -代表委員の輪番制方式を採り入れて-

P7

教育研究員 国内留学を終えて
安全教育についての研修を深める中で

教育研究員訪問記
ひろい心、豊かな創造力

P8

会員紹介

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平成元年度 市特活だより(第17号)

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