昭和56年度 市特活だより

第1号

責任者:清水 敏宏

P1

◎ 会報の発刊を祝して

名古屋市学校教育研究会特別活動研究部会長 加藤正澄

  • 昭和55年度から新学習指導要領が完全実施。創意ある「ゆとりと充実」の教育をめざして取り組んでいる。
  • 「啐啄同時」 を例とし、児童・生徒が求めるものが教師と一致するところに教育の効果が期待できる。
  • この市特活だよりが、現場教育の有効な指導の資料として生かされることを期待する。

◎ 会報発刊に寄せて

名古屋市特別活動研究部委員長 清水敏宏

  • 「豊かな人間性を育てる特別活動」のテーマで実践研究を進めている。
  • 現場調査を行うと、「話し合い活動」が楽しいと答える児童・生徒は20%、逆に「集会活動が楽しい」と答える児童生徒が70%程度である。
  • この結果は、「話合いは面倒でいやだが集会活動は楽しい」という児童生徒の声であり、教師側も安易に「集会活動をやっていればよい」という傾向を示していないか。
  • この原因は、教師が話し合いの細かいところまで決めてしまったり、指導し過ぎていることに起因しているのではないか。
  • 児童・生徒に考えさせる場面や人の意見の良否を判断させる時間が必要ではないか。

P2

今年度の取り組み

部会小学校中学校
学級会 児童が喜んで参加し、助け合い、励まし合って、創造的な活動を展開するようにしたい。 自主性を高める学級会活動
児童・生徒会 自主性を伸ばす児童会活動の指導助言 毎日の生活上の問題点に注目させ、活動の成果を日常生活に生かす。
クラブ活動 所属クラブでの無気力な活動を問題視する。クラブ活動の意義、ねらいをついて共通理解し、活動意欲を高める。 自主性を伸ばすクラブ活動
学級指導 学級活動における効果的な資料のあり方 望ましい学級集団への適応を図る指導
学校行事 ひとつの行事を、準備・当日・事後の一連の指導の流れととらえ、児童活動と学級指導との有機的な関連を図る。 ひとつの行事を、準備・当日・事後の一連の指導の流れととらえ、児童活動と学級指導との有機的な関連を図る。

P3

研究実践紹介

創意活動「丘の時間」の実践から
人間性豊かな児童の育成をめざす創意活動

P4

個人研究紹介

仲間を育てる集会活動の指導
生徒による日常化をめざす班日誌活動 -主体的・自律的な生徒の育成のために-

P5

会員紹介

P6

研究大会の報告

「全小行研東京大会」に参加して
「全特活熊本大会」参加して

第2号

責任者:清水 敏宏

P1

◎ 教師が変わらなければ子どもは変わらない

名古屋市教育委員会指導室 指導主事  若山 旭

  • ゆとりある創意を生かした新教育課程が実現できるかは、個々の教師の創意ある指導力と、学校全体の創意ある自発的な取り組み体制の如何に待つところが大きい。
  • 人間性豊かな児童・生徒を育成する教育革新の実現への方途は、教師の革新への意欲と熱意にかかっている。教師が変わらなければ子どもは変わらない!
  • 3学期に学校の全教育課程の再検討をし、改訂の趣旨をふまえて、ゆとりある充実した教育課程の編成をしていきたい。

◎ 教育研究論文から拾う問題点

名古屋市教育センター 指導主事  石黒 弘明

  • 読者を分からせ、納得させうる論文か!?
    平易な言葉で具体的な展開が必須である。「もってまわった言い方」を止めたい。
  • 主題を適正規模に具象化している論文か!?
    主題は、教育の抽象的願望である。この願望を徹底的に具象化したい。
  • 資料の処理に無理のない論文か!?
    研究の場に真に存在するのは、「事実」である。事実の解釈を誤ると「物語」になる。
  • 多彩な表現法で引き締めている論文か!?
    「簡潔」は美徳であり、「冗長」は罪悪である。事大の前語・未練がましい物語に陥ることも避けたい。
  • キラッと光るものが一つある論文か!?
    どこか一か所でよいから、「キラッと光るものが一つ」ほしい。後日、読者は必ず、「キラッと光るもの」を引用・活用する。論文の評価は他人の引用・活用で決まる。

P2

名古屋市教育会後援 研究協議会の報告

小学校部会

<実践発表>

「問題解決への意欲を高める話し合い活動の指導」

企画児童へのきめ細かな事前指導取り入れることが、児童の発言をアイデア豊かなものにし、児童一人一人を大切にすることにつなげられる。

「健全で思いやりのある実践的な態度を育てる学級指導」

小集団で力を合わせ、問題を起こさないような取り組みをさせた。健全で思いやりある実践が学級内に多く見られるようになった。

<指導・助言>

「かくされたカリキュラム」が特別活動の中で重要視される。

中学校部会

<実践発表>

「やる気を育てる係活動の指導」

係活動の実施計画書を書き、活動に向けて認識を高めた。また、係ノートで活動の記録と反省をしていった。これらにより、係活動が活発化した。

「学校生活を改善していく力を育てる生徒会活動の指導」

文化祭の活動を通して、行事の企画・運営ができるようにした。その結果、生徒一人一人に生徒会の一員であるという自覚が高まってきた。

<指導・助言>

係活動では、学級の目標との関連を図りたい。生徒会活動では、年間計画を立案し、教師集団に見通しと共通理解を進めたい。

P3

各区の研究の取り組み

P4

個人研究の紹介

  • 実践意欲を高める係活動の指導
  • 誕生会をとおしての仲間づくり

P5

会員紹介

P6

オランダの教育事情

内地留学での体験

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