「いじめ防止教育プログラム」を活用しましょう!

「いじめ防止教育プログラム」を活用しましょう!

「いじめ防止教育プログラム」は、平成26年3月に名古屋市教育委員会から刊行されました。全市の公立小中学校に配布された冊子には、指導の展開の仕方やポイントが分かる実際の学級活動の映像を用いたDVDが添えられています。本研究会の会員の先生も何人か、本プログラムの制作に携わりました。積極的に活用し、いじめ防止に向けた取り組みを推し進めていきましょう。

1 本プログラムの成り立ち

「Ⅰ 本プログラムの活用にあたって」「Ⅱ プログラム年間計画」「Ⅲ 授業展開例」「Ⅳ 資料」で構成されています。「Ⅳ 資料」では、DVD映像資料についてのねらいや視聴のポイントなどが紹介されています。

2 プログラム年間計画について

特別活動と道徳の時間を用います。小学校下学年、小学校上学年、中学校とそれぞれの発達段階に応じて、1学期に2時間、2学期に2時間、3学期に1時間実践を行うものです。特別活動、道徳、生活指導のそれぞれの視点から意見を持ち寄り、どんな内容をいつ指導するのがより効果的なのかを、よく吟味した上で例示しています。全体の流れをくんで、子どもの成長を促すようにすることが大切です。

3 授業展開例について

全ての展開例とも、下記の内容で構成されています。「4 実践を行うにあたって」では、実践の基本的な考えやポイント、資料の用い方、事前や事後の活動についてなどが丁寧に解説されています。「7 資料」は、そのまま増刷りして実践に用いることができるよう工夫されています。

1 プログラム名
2 ねらい
3 実施時期
4 実践を行うにあたって
5 指導過程
6 評価
7 資料

4 DVD映像資料について

授業展開例を担当した先生が実際に授業を行い、どの実践も20分程度に編集してあります。ポイントとなる発問や指示、助言、生徒の発言などが示されていたり、指導の流れや留意点などがテロップで挿入されていたりするので、事前の教材研究やいじめ防止に関する現職教育など、様々に活用できます。紹介されている実践は、小学校下学年、小学校上学年、中学校それぞれについて、特別活動、道徳、生活指導の各視点による3実践ずつです。

5 特別活動の視点による授業展開例紹介

<小学校下学年>

みんなでつくろう楽しい学級(7~10月)

友達の行動の良さを互いに見付け合い、その良さをもとに、楽しい学級をつくるために自分ができることを考えようとする。【態度】

  • 友達の行動の良さ、自分の行動の良さに気付かせる手立てを紹介

すてきなお兄さん、お姉さんを目指して(2学期中頃)*DVD収録

上級生と行った集会活動について振り返り、自分が頑張ったところや褒められたこと分かると共に、上級生に対して尊敬の念や憧れをいだき、自分もそうなろうとする。【知識・態度】

  • 縦割り学級活動において下級生に自己有用感を高める手立てを紹介

<小学校上学年>

学級ギネス大会をしよう(10月頃)*DVD収録

記録を伸ばす方法を話し合い、目標達成のために一人一人が自分にできることを考え、みんなで協力して活動しようとする。【態度】

  • 課題を見付け全員で協力して記録の向上を目指す集会活動の留意点を紹介

自分らしさを発揮して(2月頃)

友達と互いの長所を認め合い、長所を生かす取り組みについて話し合うことを通して、自分や友達を共に大切にしながら、前向きに生活しようとする。【態度】

  • 小学生におけるリフレ-ミングの手立てと長所の今後への生かし方を紹介

<中学校>

心のこもった言葉を使おう ~ビーイングの手法を用いて~(5月頃)

言葉が人の心に与える影響について気付き、仲間と良好な関係を築く言葉を用いていこうとする。【知識・態度】

  • 言われてうれしい言葉、悲しい言葉を日常的に意識し生活させる手立てを紹介

見方を変えれば…リフレーミング活動(2学期:行事において役割分担をする前)*DVD収録

自分の短所と思えることも、見方を変えれば長所にもなることをが分かる。【知識】
一人一人が自分の性格を前向きにとらえ、自分のもち味を受け入れ、互いの信頼関係を深めようとする。【態度】

  • 互いの短所を長所と見なし学級活動に積極的に生かしていく手立てを紹介

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