「人権教育」についての情報

「人権教育」についての情報

名古屋市教育課程から

編成の要点より抜粋

特別活動が、よりよい人間関係を築こうとする自主的、実践的な態度を育てる教育活動であることを一層明確にするために、目標に「人間関係」を加えた。

また、道徳的実践の指導の充実を図る観点から、「自己の生き方についての考えを深め、自己を生かす能力を養う」を加えた。

名古屋市教育課程特別活動編に「人権教育」のキーワードと思われる「人間関係」で検索をかけてみた。各学年及び発達段階を踏まえて、人権教育にかかわる題材が用意されている。

<具体的な実践例>

小学校1年 「みんななかよし」
小学校4年 「やさしい言葉遣い」
小学校5年 「思いやりのある言葉」
小学校6年 「男女の協力」

上記題材以外にも、教育課程上(人)と記される題材があり、望ましい人間関係を築くための題材例が豊富に用意されている。

名古屋市の中でも人権に配慮する指導を進めている学校から

単学級のように人数の少ない学級では、学級の中だけでの活動では「自己満足」に陥ることが多々ある。そこを打破して、次の活動へステップアップし、なおかつ、他者からの評価を得られるように、教師が意図的・計画的に活動を進める必要がある。

そこで、「学級の枠を越えた交流」を行うことによって、自己満足の活動から、「次はこうしよう」「もっと交流していきたい」というような言葉を児童から引き出し、本当の満足感・達成感を味わわせたい。

発達段階から、人権教育を継続的に実践を行うためには、児童の発達段階を考え、次のようなキーワードを重点とする必要がある。

高学年 「立場を認めて」
中学年 「違いを考えて」
  • 障がいのある方との交流
低学年 「なかよく」
  • 異学年との交流
  • 幼稚園さんとの交流
  • 高齢者との交流
  • 学級内での交流
  • ペア学年での交流

こうした努力点との関連から,「(相手との)違いを考えて」をキーワードとして異学年との交流や幼稚園さん(幼児)との交流を考えた3年生の実践を例示する。

実践の流れ図

3年生が計画した交流

○ 活動への満足感

☆ 次の活動への意欲
(こちらを引き出したい)

3年生が受身的に参加した交流

<学校の中での交流>

4年生との交流(5月)

4年生が計画した「なかよし集会」に参加させてもらう。

  • おにごっこ,ふやしおに

○ 楽しかった。

☆ 自分たちも計画してみたい。

☆ 自分たちならもっとできそう。

2年生との交流(6月)

3年生が計画した「おばけやしき」に来てもらう。

  • 聞き取り調査による種目の決定。
  • お面作り(図工との関連)
  • ダンボールのへんしん(図工との関連)

2年生からの手紙をもらって。

○ こんなに喜んでもらったのは 初めて。やってよかった。

☆ また,計画してみたい。

<学校の外での交流>

幼児との交流(9月)

運動会での幼児かけっこのプレゼントを作成する。

当日温かく声を掛けて渡してあげる。

○「ありがとう」ってお母さん から言われてうれしかった。

○小さい子が喜んでくれて,作っ てよかったと思った。

☆小さい子と一緒に遊ぶのも楽しいかもしれない。

幼稚園さんとの交流(10月)

幼稚園さんに出かけて,お誕生日会に参 加させてもらう。(自分たちとの集会の違 いを知る。)

  • どんなゲームならできそうなのか。
  • どんなことに気をつけたらよいのか。

○ 同じように遊ぶのは危険。 ゆっくり,落ち着いてが大事。

☆ 遊んであげるも大切だけど,ぼくたちが今度やる学芸会を見せてあげるのもいいと思う。

幼稚園さんとの交流(11月)

学芸会へ幼稚園さんを招待する。

  • 招待状を作る。
  • 劇を見せる。
  • 感想を聞く。

○ かっこいいって言ってくれた。

○ 上手だねって言ってくれた。

☆ もっとうまくなっていろいろな人たちに見せたい。

幼稚園さんとの交流(2月)

学校行事「春まつり」に招待する。

  • 招待状を作る。
  • 昔の遊びコーナーで一緒に遊ぶ。
    (社会科との関連)
  • リサイクル工作で遊ぶ。
    (総合的な学習の時間との関連)

○ 教えながら遊ぶって楽しい。

○ 幼稚園さんが,結構上手なのに驚いた。

○ 本当になかよくなれた気がする。

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人権教育 人権教育に関する特色ある実践事例 文部科学省HPより

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